ICL手術ってどんなリスクがあるの?失敗する可能性はあるの?
こんな疑問にお答えします。
ICL(眼内永久コンタクトレンズ、フェイキックIOL)は、レーシックよりも安全性の高い視力回復手術だと言われていますが、リスクが全く無いわけではありません。
実際に私自身、ICLにして「あ、これはリスクかもしれない」と感じるポイントがいくつかありました。
この記事では、ICLで起こりうるリスクについて、体験者の経験を交えながら解説していきます。
目次
そもそもICL手術を行えない可能性
そもそもICLは、全員が手術を行えるとは限りません。
なぜなら、ICLレンズを埋め込む「後房空間(虹彩と水晶体の間の空間)」が極端に狭い人は、レンズを埋め込めないからです。
もう少し詳しく解説すると、
後房空間の大きさには個人差がある
→なのでレンズもサイズが4段階ある
→一番小さいサイズが入らない場合は手術が行えない
というわけです。
ただし、レンズを埋め込む広さがないのは非常に稀なケースです。
追加手術のリスク
術後の検診を通じて、追加手術が必要だと診断される場合があります。
具体的には、後房空間とレンズのサイズが合っていなかった場合です。
【後房空間に対してレンズが小さい場合】
目の中でレンズが動いてしまう
→大きいサイズのレンズに入れ替え
もしくはレンズの位置を調整
【後房空間に対してレンズが大きい場合】
眼圧が上昇してしまう
→小さいサイズのレンズに入れ替え
もしくはレンズの位置を調整
ではなぜ追加手術が発生してしまうのか?
ICL手術の前に必ず受ける適応検査では、
- 後房空間にレンズを埋め込める広さがあるか?
- 自分の目にはどのサイズのレンズが合うか?
を診断しますが、実は後房空間の大きさは、直接的には実測できないんです。
10数種類の検査を通じて、予測値として間接的に算出しているので、実際にレンズを入れた後でサイズが合わなかった、ということが稀に発生します。
ただし、追加手術の発生件数は全体の1%未満と、非常に稀なケースです。
レンズの位置調整:0.3%
レンズの入れ替え:0.6%
※新宿近視クリニックのデータより
術後の感染症のリスク
術後1週間〜1ヶ月間に正しいケアをしないと、感染症にかかる可能性があります。
(感染症にかかると、最悪の場合後遺症を負う可能性も出てきます。)
その可能性を無くすために、全クリニックで以下が徹底させられます。
【術後~1週間】
・外出時に専用ゴーグルを着用
・飲酒・運動・浴槽NG
・洗顔・洗髪NG
※美容院など顔が濡れない洗髪はOK
【術後~1ヶ月間】
・3種類の目薬1日5回ずつを点眼
・就寝時に眼帯を着用
ケアの徹底は個人に任せられているので、ケアを怠るとリスクも発生します。
ケア内容の詳細ページはこちら↓
ハロ・グレア現象のリスク
「ハロ・グレア現象」は、ICL手術者のほぼ全員に発生する症状です。
具体的には、
ハロ :光がにじむ、広がって見える
グレア:光が眩しく見える
といった症状が現れます。
ハロ・グレアの見え方に個人差がある以上、症状が強く出てしまう可能性も0ではありません。
(レーシックの場合は、後遺症レベルで非常に強く出てしまうケースが稀にあります。)
ただし、ICLはレーシックに比べてハロ・グレア現象の出方が非常に弱いのがメリットで、多くのICL手術者が「しばらく経つと気にならなくなる」と言っています。
〜ICL手術17日目〜
昨日のことだけど、夜の運転で変化が!!ハローグレアが視界の外側に薄っすら見えるようになった!前までは視界の中心にあったんだけど、ほとんど気にしないと見えないレベル!!!休みの日だったからかもしれないけど…どんどん気にならなくなっていけばいいなぁ〜〜— あらぽん (@arapon1cl) September 4, 2019
そういえば、ICLやってそろそろ二ヶ月だけどハログレアほぼ消えた
— 暇人くん (@uV92CboBFbBbBkP) July 8, 2019
術後一ヶ月以降も、完全に傷が塞がる三ヶ月くらいは徐々に見え方良くなるっぽい
光の輪が見えるリスク
ハロ・グレアと似たような現象として、ICL手術者のほぼ全員に光の輪が見えるようになります。
ただしこれも、しばらく経つと全く気にならなくなりました。
光の輪の詳細ページはこちら↓
術後に視力が落ちるリスク
術後に近視そのものがさらに進行して、レンズの度が合わなくなってくる可能性もあります。
近視が進行する具体例としては、以下が挙げられます。
- 目の病気にかかって近視が進行
- 転職してPC操作が劇的に増える
- 年齢が若い(近視が進行中)
ちなみに、レーシックの場合は、近視そのものが進行するリスクに加えて、
レーザーで角膜を削る
→自然治癒が働いて元の形状に戻る
→手術の効果が失われる
というリスクがあります。
ICLはレーシックとは異なり、手術の効果が失われることはありません。
しかし、若いうちは近視そのものが進行する可能性もあるので、管理人の個人的な見解としては、25歳未満の方はまだ手術を行わない方がよいのでは?と感じます。
激しいスポーツでレンズがズレるリスク
頭部に強い衝撃を頻繁に受けるスポーツをしていると、レンズがズレて再手術が必要になる可能性があります。
- ボクシング
- ラグビー
- サッカー(ヘディング)
などのスポーツを行う方は、レーシックの方が良い場合もあります。
ただし、レーシックでハロ・グレア現象が強く出ると、プレーに影響が出る可能性もあります。
レーシック手術をした卓球五輪メダリストの水谷隼選手も、試合会場のライトアップが強いとボールが見えなくなってしまう、と公言しています。
まとめ:25歳未満の人・激しいスポーツをする人は要注意
以下の3つのどれかに当てはまる人は注意が必要です。
-
25歳未満の人
→術後に近視が進行するリスク -
頭部に強い衝撃を頻繁に受ける人
→レンズの位置がズレるリスク - 術後のケアを守れない人
→感染症にかかるリスク
また、記事中で紹介した「追加手術のリスク」「ハロ・グレアの見え方」「光の輪の見え方」などについて詳しく知りたい方は、こちらの実体験の記事でより詳細に解説しています↓
すでにICL手術を検討中の方は、こちらの記事でICL眼科を徹底比較しています↓